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2006年10月30日

相続税がかかる財産2

相続税がかかる財産の項ですっかり忘れていた財産がありました。

亡くなった方から、死亡前3年以内に財産を贈与されている場合、その贈与された財産は相続税の対象となります(贈与時の価額で加算されます)。ただし、相続財産に加算される贈与は相続や遺贈(遺言によって財産をもらうこと)で財産をもらった方の分だけです。

ややこしい説明になったのでちょっと具体的な例で。
父・母・子A・孫B
という家族構成とします。
父が亡くなりました。相続人は母と子Aです。遺贈はありません。
子Aと孫Bは父が亡くなる2年前に現金を300万円ずつ贈与してもらいました。そのときの贈与税はそれぞれ19万円でした。

父の相続税の計算をする際、相続税の対象となる贈与は子Aがもらった300万円だけです。
孫Bがもらった300万円には相続税はかかりません。どうしてか?
孫Bは父の相続人ではないからです。
(ちなみに子Aがもらった300万円には相続税がかかりますが、贈与税として払った19万円は支払うべき相続税から差引くことができます)

どうでしょう。少しはわかりやすかったでしょうか?

さらに混乱させてしまうかもしれませんが、大事なことをもう一つ。
贈与税の計算方法には2種類ありました。
通常の贈与である「暦年贈与」と相続の際に計算しなおす「相続時精算課税」です。
今回説明した相続税の対象となる「死亡前3年以内の贈与」は「暦年贈与」での贈与です。
「相続時精算課税」を選択した贈与については、3年以内の贈与に限らず、相続時精算課税制度を利用して贈与した全ての贈与(たとえ20年前であっても!)を加算しますのでお忘れなく!

2006年10月25日

夫名義の自宅のローンを共働きの夫婦2人で返済したら...

夫の名義の自宅の住宅ローンを夫婦二人(妻は働いている)で返済した場合、何か問題になるでしょうか?
住宅ローンは夫婦の連帯債務であったとしても、妻が負担したローン返済分は妻から夫への贈与となります。
住宅ローン返済の都度贈与があったものとされますので、年間110万円以上の負担を妻がしていると、贈与税の問題が出てくる、ということになります。

この場合、問題なのが妻が負担した住宅ローンの額はいくらか?ということ。
実際負担した額が明らかになればその額でOKですが、夫婦共同で収入も支出も管理しているとなると、妻の負担分って曖昧ですよね?
この場合、夫が妻から受けた贈与の額は、その年の返済金額の合計額のうち、所得のあん分により妻が負担したものとされる金額となります。

2006年10月17日

相続時精算課税制度(住宅資金の贈与の場合)

みなさんは、住宅を建てるときに親から資金を援助してもらいました?
550万円までなら非課税とか、3500万円までなら非課税だとかって話を聞いたことがありませんか?
住宅資金については、一定の額までであれば親からの資金援助が非課税になる特例があります。

550万円までなら非課税、という制度は以前はありましたが、現在は廃止されていてありません。
今は、3500万円までの援助が非課税ということになっています。
なんだかすっごいお得な気がしますよね?(実はそうでもなかったりするんですが...)
実はこの3500万円の非課税の特例は「相続時精算課税制度」の特例なんです。
相続時精算課税制度は、2500万円までなら両親からの贈与はなんでも非課税になり、2500万円を超えた場合でも20%の贈与税ですむ、そして、その贈与を受けた財産は最終的に親が亡くなった時点で相続財産に加えて相続税を計算し、支払った贈与税を差引いて相続税を支払うというものでした。

住宅資金贈与の特例ではこの2500万円のほかに1000万円の枠ができ、合計3500万円までの贈与が非課税になるのです。
それでは、この3500万円までの非課税の特例の概要を説明したいと思います。

1 非課税になる贈与とは?
下記の3点を満たす贈与です。
(1)平成15年1月1日から平成19年12月31日までの間に20歳以上である子が親から自分が住むための住宅を建てる(もしくは増改築する)ための資金(キャッシュです。建物本体は×です。)の贈与を受けた場合
(2)その資金を贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅を取得(又は一定の増改築の費用に充てる)
(3)取得した家に贈与を受けた年の翌年3月15日までに住む(又は同日後遅滞なく居住の用に供する)

ここで注目すべきは、贈与する親の年齢に制限がないことです。通常に相続時精算課税制度の場合、親が65歳以上でないと非課税の措置はありませんでした。住宅資金の贈与に限ってはこの親の年齢制限が外されているのです。
つまり、子供の年齢が20歳以上であればたとえ親の年齢が50歳であっても住宅資金贈与の特例では、「相続時精算課税制度」が使えます。相続時精算課税制度は一度使うと、同じ贈与者からの贈与については一生相続時精算課税制度が適用されますから、住宅資金以外の贈与でも、今後は相続時精算課税制度によって贈与税を計算することになります。

2 取得する住宅の条件(家を購入もしくは建てる場合)
 次の要件を満たす日本国内にある家屋をいいます。
(1)家屋の登記簿上の床面積(区分所有の場合には、その区分所有する部分の床面積)が50平方メートル以上であること。
(2)購入する家屋が中古の場合は、家屋の構造によって次のような制限があります。
イ  マンション等の耐火建築物の場合は、その家屋の取得の日以前25年以内に建築されたものであること
ロ  耐火建築物以外の建物の場合は、その家屋の取得の日以前20年以内に建築されものであること
(ただし、平成17年4月1日以後に取得する中古住宅のうち、一定の耐震基準を満たすものについては、建築年数の制限はありません。)
(3)床面積の2分の1以上に相当する部分が専ら居住の用に供されるものであること。

3 増改築する場合の条件
贈与を受ける人が所有し、且つ住んでいる家屋について日本国内において行われる増築、改築、大規模の修繕、大規模の模様替その他の工事のうち一定のもので次の要件を満たすものをいいます。
(1)増改築等の工事に要した費用が100万円以上であること。なお居住用部分の工事費が全体の工事費の2分の1以上でなければなりません。
(2)増改築等後の家屋の床面積の2分の1以上に相当する部分が専ら居住の用に供されること。
(3)増改築等後の家屋の床面積(区分所有の場合には、その区分所有する部分の床面積)が50平方メートル以上であること。

4 適用を受けるための手続
 この特例の適用を受けるためには、贈与税の期限内申告書にこの特例を受ける旨を記載するとともに、相続時精算課税選択届出書、住民票の写し、登記事項証明書、耐震基準適合証明書などの書類を添付しなければなりません。
提出する書類は、贈与者・贈与を受ける人、取得した住宅などによって違います。税務署に行くと提出書類の一覧がもらえますので、必ず確認しましょう。
また、期限内申告は絶対の条件です。1日でも遅れると適用はありません!オマケしてくれることは絶対にないので、気をつけてください。以前の550万円の非課税ならオマケしてくれたんですが、この相続時精算課税についてはオマケしてくれる規定(宥恕規定といいます)がないため、1日でも遅れるとダメなのです。ただし、戸籍などの添付書類であれば、遅れても大丈夫なものがあります。ギリギリの方は税務署に確認するか大西会計までお尋ねくださいね)

2006年10月03日

贈与税っていったいいくらかかるの?(2)

贈与税っていったいいくらかかるの?(1)では暦年課税の場合の贈与税の金額を説明しましたので、(2)では「相続時精算課税」の場合の贈与税の金額をお話したいと思います。

相続時精算課税制度を選択する際には、誰からもらう分を相続時精算課税の対象にするかを届け出なくてはなりません。例えば
「自分の父親からの贈与について相続時精算課税で贈与税を計算します」
というような届出を出します。そうしますと、届出を出した年分、つまり届出を出した年の前年分以降、父親からの贈与について、相続時精算課税制度による贈与税の計算が始まります。

例えば平成18年分の贈与から相続時精算課税を選択したとします。
相続時精算課税では2500万円までの贈与が非課税になります。
平成18年 父からの贈与  1500万円 → 2500万円以内なので贈与税 ゼロ
平成19年 父からの贈与  800万円 → 前年分の贈与を足して2300万円。2500万円以内なので贈与税ゼロ
平成20年 父からの贈与  1200万円 → 平成18年からの贈与分全てを足すと 3500万円。2500万円を1000万円オーバーしているので、この1000万円について贈与税がかかります。
相続時精算課税の贈与税の計算は単純で2500万円をオーバーした金額に20%をかけるだけ。
つまり 1000万円×20% = 200万円
が贈与税になります。

ここで、年110万円までの贈与は非課税なのでは?平成19年は800万円贈与しているけど、110万円引いて690万円が贈与税の対象じゃないの?と思われるかもしれません。
実は、相続時精算課税を選択すると、今後一切110万円の非課税枠は使えないのです。

よく聞かれる質問なのですが、メいっぱい2500万円の枠を使って贈与したあとは、110万円以内で毎年少しずつ贈与すれば税金はかからないよね?ということ。
答えはNOです。
相続時精算課税では110万円の非課税枠はありません。つまり、2500万円の枠を使った後は、たとえ少額でも贈与したらその20%が贈与税となるのです。間違えないようにしてくださいね。
ただし、今回の場合、選択したのは父親からの贈与のみ。つまり母親から110万円もらっても、相続時精算課税の対象ではないので、110万円の非課税枠は使えます。このあたりがややこしいところです。

相続時精算課税の注意点はこれ以外にもあります。非課税枠内だから平気と単純に考えないで、税理士に相談されることをオススメします。ご相談はお気軽に大西会計へ!

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